ふれあい診察室

2015.08.11更新

 真面目な人や頑張りやの人に共通して認められる傾向として、いつも「これではいけない」という気持ちが心の底に流れているものです。ふだんは気づかないことも多いでしょうが、いざ挫折したり病気になったりして行き詰まるとどうしても「これではいけない」という気分に陥ってしまうものです。そこから出発するものですからどうしても不安や焦りに突き動かされた考えや行動になってしまいます。結果は当然芳しくないわけですからますます不安や焦りが募ってきます。そして悪循環の泥沼に陥ってしまいます。
 心理学の用語に「基本的信頼」という言葉があります。生まれてから一才になるまでの間、回り、とりわけ母親との関係の中で安心感、信頼感が持てた場合、その後の生育に好影響を及ぼすわけですが、何らかの理由でこれが獲得できなかった場合、後々、様々な問題や病気を引き起こすことになります。すなわちこの基本的信頼こそ、人間が育つ上での基礎なのです。このように安心感、信頼感から出発することが健康のまた幸福の条件といえるでしょう。
 川で溺れたときの対処法を小耳に挟んだことがあります。急流に流されると人はどうしても不安に駆られ、早く岸に泳ぎ着こうとするわけですが、ついには体力を消耗して溺れてしまいます。助かる途は全身の力を抜いてリラックスするのだそうです。リラックスすると人間の体は浮くようになっているので流れに身を任せているうちに助かるチャンスも訪れるといいます。
 このように、行き詰まったり、困難に直面したときにこそ「大丈夫、これでいい」とありのままを受け入れる勇気を持つことです。心の奥底に基本的信頼、安心感を持つ人は強いものです。ここから出発することが困難克服の王道なのです。

投稿者: オボクリニック

2015.08.11更新

 相手を傷つけないように、相手の気分を害さないようにと痛々しいほど他人に気を遣い、自分の本音を殺して相手に合わせていった結果、自分自身も苦しくなり、お互いの関係も気まずくなってしまったという患者さんをよく目にする。人間関係を建前で保とうとした結果である。この人達に共通しているのは、相手に嫌われることを過度に怖がってしまう心理である。
 例えば10人の人がいたとしてそのうち9人の人は自分を評価してくれるとする。しかし、もし残りの一人が自分のことを嫌ったり、批判的だったら、もうその一人のことが気になってしまい、落ち着かなくなってしまうという。すなわちこの人たちはすべての人に気に入ってもらえない限り安心できないという奇妙な落とし穴にはまっているわけである。その結果、すべての人に認めてもらうために自分の本音を殺して、誰もが認める常識や建前に過剰適応しようとするのであろう。
 しかし、考えても見よう。建前だけで接してくる人と楽しくつきあえるであろうか。やはりそういう人とは表面的な関係で終わってしまうものである。その人とまた会いたいとは決して思わないはずである。
 一方、一流人物とか本物といわれる人は、相手に気に入られるかどうかよりも自分自身の考え、本音を相手に伝えようとするものである。たとえ、その発言が気分を害するような内容であったとしてもそれが自分を思ってくれる真心からの発言ということが分かれば、より深い信頼、友情に発展するものである。その結果、本音で生きる人は多くの真の友人を持つことができるのであろう。
 本音で自分自身を、また他人を思いやることの出来る広々とした境涯を築きあげたいものである。

投稿者: オボクリニック

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