ふれあい診察室

2014.06.02更新

 私たちは無意識のうちに自分自身に向けている眼があります。ふだんはなかなかそのことに気づかないものですが、病気になったり、何かに失敗したりしたときに立ち現れてきます。その眼が肯定的なものか否定的なものかで人生の意味や価値が全く異なってきます。
 例えばここに小学校一年生の太郎君がいるとします。その太郎君のことをA先生は「この太郎君は問題の子だ。欠点だらけで長所といってもせいぜい二、三個あればいい方だ」という冷たい眼で見ています。またもう一人のB先生は「この太郎君はすごい子だ。いろいろ問題を起こすのはエネルギーが充ち満ちている証拠だ。将来が楽しみだ。長所を百個以上持っている子だ」という温かい眼で見てくれるとします。もし皆さんが太郎君だとしたら、どちらの先生のクラスを選ぶでしょうか。A先生のクラスであれば太郎君は反発するか、もしくは萎縮し緊張するでしょう。いっぽうB先生のクラスであれば太郎君は安心の中で伸び伸びと個性を発揮し、成長していくでしょう。
 自分自身をどちらの先生の眼で見ているか、ふだんは気づきにくいものです。しかし、自分自身の長所を探そうとしてみると自分の特徴が浮かび上がってきます。すなわち、自分自身を冷たい目で見ながら長所を百個探し出すことは不可能でしょう。一方、何の違和感もなく自分なら百個くらいの長所はありそうだと思える人は自分を見る目が温かいといえるでしょう。
 冷たい目で自身を批判的に見ながら、病気を治していくことはきわめて困難です。そこに気づきそこを変えていくことが根本的な治療であり、蘇生になるということを臨床の現場で実感しています。

投稿者: オボクリニック

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